
アクアクララとヘラルボニーの
コラボレーションが生んだ、
新たな“ストーリーの届け方”

瀧澤 宏文さん
FC企画本部 営業企画部 営業企画課係長。
大学卒業後、中学校教員を経験。その後、アクアクララ株式会社に入社。toC toB向けの営業、代理店開発営業を経て2022年に現在の営業企画部へ配属。WEB広告での認知及び顧客獲得やプロモーション全般に取り組む。

斎藤 研二さん
FC事業本部 営業部主任。
飲食業で7年間店長職マネージャー職を経験後、独立して東京都足立区で喫茶店をオープン。3年間ワンオペ経営を経験後店舗を売却し、アクアクララ株式会社に入社。営業部へ配属され、フランチャイズ加盟店の管理、指導、折衝などのスーパーバイジングを担当。
想いへの「共感」と
アートへの「感動」が生んだ
コラボレーション
―ヘラルボニーとの協業に至った背景と、そこに込めた想いを教えてください。
瀧澤
消費者から見るウォーターサーバー業界は価格や機能が似通っていることもあり、差別化が難しい状況にあります。そのためアクアクララならではの強みを、どう消費者に伝えるかをいつも考えています。そんな中、出会ったのがヘラルボニーです。ヘラルボニーが取り組まれているDE&Iや、福祉を起点とした社会へのまなざし、そしてその背景にあるストーリーに強く共感し、ぜひコラボレーションしたいと思いました。また、シンプルに作家さんたちの描くアートが素敵だと感じたことも大きな理由です。
斎藤
「水」というのは扱う上での差別化が難しく、どうしても価格や機能ばかりが語られがちですが、ヘラルボニーとコラボレーションすることで“ストーリーのある商品”という新しい価値を提供できるのではないかと考えました。これはアクアクララのリブランディングにもつながる大きな一歩になると期待し、お声がけをさせていただきました。
瀧澤
アクアクララは3R(Reduce【リデュース】、Reuse【リユース】、Recycle【リサイクル】)に取り組んできた企業として、「持続可能な社会の実現を目指す」という想いを持っています。そうした背景からも、ヘラルボニーと一緒に“明るい未来”を作っていきたいと思いました。

アートやデザインを通して、
いかにストーリーを伝えるか。
細部までこだわり抜くことで
それは実現する
―ヘラルボニーからの提案や、商品の開発などを通して、ヘラルボニーへの理解や共感が深まったエピソードはありましたか?
瀧澤
打ち合わせを重ねるうちに、ヘラルボニーの“社会とのつながり方”を改めて理解すると共に、本気で社会を変えていこうとしていることを感じました。“ストーリーをどのように消費者に届けるべきか”については、たくさんアイデアもいただき、実に深く相談しながら検討を重ねることができました。
斎藤
フランチャイズの加盟店様に今回のヘラルボニーデザインのサーバーを紹介した際に、「すごく良い取り組みですね!」と共感の声をいただくことが多くあります。その反応に触れる度に、「これはただのウォーターサーバーではなく、社会的なうねりを起こす可能性があるプロダクトだ」と実感することができます。
瀧澤
また今回制作しているコンセプトムービーではアニメーションを使っており、これまでの利用シーン等を描いた実写中心の動画とは一線を画す新しい取り組みとなりました。ウォーターサーバーの機能やメリットを中心に伝える従来のアプローチとは異なり、ヘラルボニーらしいクリエイティビティあふれる表現にチャレンジしているので、このコンセプトムービーがたくさんの方に届き、ヘラルボニーとアクアクララの想いが伝わると嬉しいです。

―ウォーターサーバーのデザインに活用するアート作品の選定にはどのような経緯と意図がありましたか?
瀧澤
設置されたご自宅やオフィスで会話が生まれるきっかけになるような、明るく元気の出るデザインにしたいと、今回は輪島楓さんの作品を選びました。多くの候補作がありましたが、今回は「空間に彩りを与える」ということを優先し、楽しさもあふれる「ドロップス」「かえでのチョキチョキ」の2作品を採用したデザインになりました。

―商品化にあたっては、どのような挑戦や苦労があったのでしょうか?
瀧澤
これまでのサーバーでは、構造上、印刷を断念したパネルがありましたが、今回は全てのパネルにアートを施すことができるようになりました。
これも過去には例のない挑戦でした。印刷サンプルを何度も作成し、アートの彩りや印象を損なわないよう、細部まで調整を重ねました。
また今回は、同じ作品を活用した紙コップも作ったのですが、伝えたいコピーも入っていて、とてもいい仕上がりですよね!
ヘラルボニー
今回はヘラルボニーのデザイナーも密に関わり、インテリアとしての価値や使用シーンも想定して仕上げていきました。日常空間に自然と溶け込みながらも、「アートの力を大事にしたい」というお互いの想いが、今回のものづくりの過程にも表れていたと思いますし、しっかりとその想いをデザインで表現することができました。


―実際に導入された企業や個人の方からの反応はいかがですか?
瀧澤
広告やPRを行う前から、すでに一定数のお申込みがありました。導入いただいた方々へのアンケートでは「アートにひと目惚れしました」といった声も多く、シンプルに”アートの魅力”一点突破の可能性を感じることができました。
また「ヘラルボニーの活動を応援したい」というストーリーへの共感の声も多く、本プロダクトのコンセプトが伝わっているなと感じました。企業様の場合は受付や応接室に設置されることが多く、来客の方との話題になることもあるようです。従業員の方もこのウォーターサーバーを設置している自分の会社に対して、より信頼や誇りを感じていただけるのではないかと思っております。
斎藤
ほかにも、アンケートでは「家族や同僚に話した」という声も多く、自分の生活に取り入れたくなる商品になっていると感じました。ただ便利なだけではなく、もう一歩踏み込んで、多様性や包括的な社会について会話のきっかけになっているのは、とても嬉しいことです。まさに“ストーリー”もお届けできているのではないでしょうか。
―最後に、今後のブランド展開についてはどのようなビジョンを描いていますか?
瀧澤
2025年、わたしたちは「くらし満たす、たしかなお水。」という新たなブランドスローガンを掲げました。アクアクララが配達するお水によってただ喉を潤すだけではなく、生活に寄り添い、くらしと心を満たしていく存在でありたい。その中で、今回のように作家さんの異彩あふれるアートを通じて新たなコミュニケーションが生まれ、誰かの心が明るくなる。そしてその輪が広がっていくような未来を目指しています。
斎藤
水を飲むという行為は、誰にとっても日常的で、ある意味“公平”なものです。その上で、このウォーターサーバーを通じてお水をお届けすることで、障害のある方や多様性などについて思いを馳せるきっかけになり、社会に対して“無関心ではいられない”という気づきが生まれることで、さまざまな新たな視点も生まれていくといいなと思っています。




