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【医師監修】妊婦さんは運動不足になりやすい!
おすすめの運動3選

妊娠期間は、新しい命をお腹の中で支えながら、出産の不安にも備える必要がある時期です。「出産には体力が必要だっていうけど、何をすればいいの?」「つわりがひどくて運動ができないけど、どうしよう」など、運動不足についての悩みもあるでしょう。この記事では、妊娠中はどんな運動をすればよいのか、またどういったときに運動を控えた方がいいのかを、妊娠期間別や体の状況に応じて紹介します。

妊婦さんは運動不足に要注意

つわりやどんどん大きくなるお腹の影響で、一日の多くを座ったり横になったりして過ごしている妊婦さんは多いのではないでしょうか。もちろん、赤ちゃんや自分自身の体調を整えるために、休むことも重要です。一方で、この先に控えている出産にむけて必要な体力をつけていく必要もあります。

妊娠中に運動が必要な理由

妊娠すると、女性の体は大きく変化します。赤ちゃんが大きくなるにつれてお腹が大きくなるだけではなく、食欲が増して体重が増えすぎてしまったり、人によっては妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病などの病気を引き起こしてしまったりすることもあります。その予防のためにも、適度な運動をして体重が増えすぎないようにするといいでしょう。

出産はとても体力や気力がいることです。お産に備えて少しずつ体力をつけ、心を整えていきましょう。

妊娠中はいつから運動ができる?

妊娠期間は、大きく分けて3つに分類することができます。母子ともに不安定で、重要な時期である「妊娠初期」、いわゆる安定期と呼ばれる「妊娠中期」、お腹がずっしり重たくなってくる「妊娠後期」です。

この中で運動を始めるのにベストな時期は「妊娠中期」です。妊娠初期はつわりに苦しむ妊婦さんも多く、できればのんびりと穏やかに過ごしたい時期ですが、中期に入れば初期流産のリスクも減りますし、この時期にはつわりが収まる妊婦さんも少なくありません。

とはいえ、妊娠中の体調は人それぞれです。少しでも体調がよくないとき、不安があるときは無理せず体を休めましょう。

運動できる時期

真夏や真冬など、体調を崩しやすい時期は無理して外に出ず、室内でできる運動をしましょう。後ほど紹介しますが、ヨガやストレッチなど、テレビを見ながら気軽にできる運動がおすすめです。

運動時間の目安

では、運動の時間はどれくらいがよいのでしょうか?

アメリカ産婦人科学会によると、妊娠中は週に最低150分の中強度の有酸素運動をすることが理想的であるとされています。中強度の運動とは、ウォーキングでは「何とか会話ができるくらい」のペースで、1分間に120歩程度が目安になります。また、150分ということは、平均すると1日あたり30分の運動を週5回行う計算になります。一度に30分続けなくても、10分間の運動を毎日こまめに行ってもよいです。

普段から運動をあまりしない方は、最初はゆっくりと始め、徐々に運動量を増やしていきましょう。最初は1日5分から始め、1日30分の運動ができるようになるまで、週に5分ずつ運動量を増やしていきます。
体を長時間動かすよりも、体調や気分のよいときに少しずつおこなうことと、習慣化していくことが大切だといえます。

妊娠中に運動をおこなうときの注意点

妊婦さんが運動をおこなう場合、注意しなくてはいけないことがあります。
運動して体調を崩してしまっては元も子もありません。例えば、お腹が張ってきたり、気分が悪くなったりしたら無理せず休むようにしましょう。

また、運動中や前後には水分補給をしっかりおこない、脱水症状にならないように心がけましょう。暑すぎたり寒すぎたりする日は体に負担がかかってしまいます。無理して外に行かずに、室内でできる運動をしましょう。外に行くときは、万が一に備えてスマホと母子手帳を携帯するのも忘れずに。

おすすめの運動3選

妊婦さんにおすすめの運動は、「脂肪燃焼効果」と「体力の維持・向上」が期待できる軽めの有酸素運動です。具体的に3つ紹介します。いずれも始める前には医師に相談するようにしましょう。

おすすめの運動① ウォーキング

自分の体一つで、思い立ったらすぐに始められる運動が「ウォーキング」です。運動が苦手な方でも、日ごろのお買い物や通勤中など、日常に気軽に取り入れやすいのでおすすめです。

いつもより少し速く、大きめの歩幅を意識して60分以内を目安に行ってください。毎日おこなっても構いませんし、運動が苦手であれば週1回から取り入れて徐々に増やしていくといいでしょう。

おすすめの運動② マタニティスイミング

マタニティスイミングは水中での浮力を利用する運動です。お腹が大きくなった妊婦さんでも、赤ちゃんの重さの影響をあまり受けずに有酸素運動をすることができます。さらに水の抵抗により陸上での運動に比べて負荷がかかりやすく、効率的に筋トレ効果が得られます。

お腹が大きくなってくると、普通の水着ではなくマタニティ用の水着が必要となりますが、水着のレンタルを用意しているジムも多いようです。

マタニティスイミングでポピュラーなのが、泳げない人でも行える水中でのウォーキングやエアロビクス。他にも水中座禅や遊泳・水泳、水中ストレッチなどがあります。医療機関の主催する施設やスイミングスクールで開講しているので、どの種類を選ぶかは相談してみるといいでしょう。

おすすめの運動③ マタニティヨガ

マタニティヨガは、出産に必要な筋力や呼吸法が身につくだけでなく、赤ちゃんとのつながりを感じることで心を落ち着かせることもできる運動です。安定期に入った妊娠中期から始めるのがよいとされています。

滑らないようにヨガ用のマットを使用し、食後2時間以上経ってからおこなうようにしましょう。四つん這いでおこなう「キャットアンドカウ」、体の側面を伸ばす「立体の三日月のポーズ」などがおすすめです。ただし、低血圧を引き起こすことがあるので、長時間横になったりじっとしたりするポーズは避けてください。また、妊娠中のホットヨガは脱水症状や貧血、子宮に負担がかかる恐れがあるのでやらないようにしましょう。

おすすめの筋トレ

妊娠初期や臨月直前以外は、無理せずゆっくり行うスクワットがおすすめです。
まず足を肩幅程度に広げつま先はやや外側に向け、背筋を伸ばし、腕を胸の前で交差させます。その姿勢で、膝がつま先より前に出ないよう意識して息を吸いながらゆっくり腰を落とし上体を下げます。この際に腰を落とし過ぎると転ぶ危険があるので、無理しない範囲で行いましょう。
そして、息を吐きつつ膝が伸びきらないところまで上体を上げます。これを10回1セット、合計3セットを目安に行ってみましょう。机などにつかまっておこなっても構いません。

妊娠中は避けてほしい運動

運動不足はよくありませんが、運動ならなんでもOKというわけではありません。妊娠中に避けるべき運動を紹介します。

妊娠中は避けてほしい運動①

思わぬけがをしてしまう可能性がある運動は避けましょう。妊娠中は、大きくなったお腹で足元が見えづらくなることに加え、体のバランスもどんどん変化していきます。特に、転倒する危険がある運動は避けるようにしましょう。日常生活やウォーキングで歩くときも、なるべく壁際を通るなど、とっさに寄りかかったりつかまったりできるような場所を探しながら歩くとよいです。お腹の中の赤ちゃんを意識して、なるべく緩やかな動作を心がけましょう。

妊娠中は避けてほしい運動②

妊娠中にジャンプをしたり、お腹を圧迫したりするような運動を行うのは危険がともないます。相手と接触するようなコンタクトスポーツや、お腹に何かが当たる可能性があるスポーツ(サッカーなどの球技)、スキューバダイビング、スカイダイビング、標高の高い場所での運動は避けましょう。

臨月の運動は特に注意が必要

臨月の妊婦さんは、これまでよりも特に動きに気をつかって行動してください。一人ひとり状況が異なるので、かかりつけ医や産婦人科のアドバイスに従って、来たる出産にむけて心と体を整えていくようにしましょう。

監修者杉山 伸子(産婦人科医)

日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医。日本女性心身医学会認定医。日本医師会認定産業医。女性のヘルスケアアドバイザー養成プログラム修了。卒後20年間、産婦人科医として臨床経験を積む。2017年、女性の健康リテラシー向上を目指す団体「Mimosa」を立ち上げる。講演やコラム執筆実績多数。YouTubeでリプロダクティブ・ヘルスに関する情報提供動画を配信中。