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医師監修|清涼飲料水に含まれる砂糖の量を徹底解説|糖分過多の悪影響とは?

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自動販売機やコンビニ、スーパーなどで手軽に買えるジュースなどの清涼飲料水は、甘くておいしいので、普段の水分補給として飲まれている方も多いのではないでしょうか。しかし、炭酸飲料や缶コーヒーなど、清涼飲料水には驚くほどの糖分が入っているので、飲み過ぎには注意が必要です。今回は清涼飲料水に含まれている糖分の量をご紹介します。

清涼飲料水に含まれる糖分の量

私たちが日頃よく目にする清涼飲料水の、各種類別の糖分含有量を調べてみました。含まれる重さ(g)に加え、わかりやすいよう、14g程度の角砂糖何個分に相当するかも目安として記載しています。

炭酸飲料500ml4065g(角砂糖1016個分相当)

コーラやサイダー、フルーツテイストの炭酸飲料は糖分の量がとても多く、500mlのペットボトルで角砂糖10個以上の糖分が含まれています。炭酸は苦みを感じるため、それを補う形で多くの砂糖が使われているのも理由のひとつです。

缶コーヒー190ml213.5g(角砂糖13個分相当)

缶コーヒーにも意外と多くの砂糖が使われており、一般的な甘い缶コーヒーで角砂糖およそ3個分、微糖タイプの缶コーヒーでも、およそ1個分の角砂糖に相当する糖分が使われています。缶コーヒー1本あたりの量は少ないものの、1日に何本も缶コーヒーを飲む方は注意しましょう。

スポーツドリンク500ml2034g(角砂糖58個分相当)

一見体によさそうなスポーツドリンクですが、見かけによらず多くの糖分が含まれています。激しいスポーツや汗をかいた後には効率よく水分補給ができますが、多くの糖分も摂取しているので注意が必要です。

果汁100%ジュース500ml5060g(角砂糖1215個分相当)

果汁100%ジュースの中には、果物をしぼったそのままのものではなく、濃縮した果汁を薄めて100%にしている濃縮還元ジュースがあります。濃縮還元の場合、風味や甘味を増すため砂糖が使われている場合があります。また、果汁には果糖も含まれるので、100%ジュースも糖分の摂り過ぎに注意する必要があります。

「無糖」「微糖」「低糖」の定義

一部の清涼飲料水には、「無糖」「微糖」「低糖」の表示があります。こうした記載は強調表示と呼ばれ、食品表示法の栄養成分表示によって、使用できる表現が規定されています。

100mlあたりの糖類0.5g以下であれば「無糖」と表示でき、100mlあたりの糖類2.5g以下であれば「低糖」や「微糖」など、糖類が少ない表現の記載が可能です。意外に思われるかもしれませんが、「無糖」と表示されていても、若干の糖類が含まれています。無糖だから安心だと思って飲み過ぎると、知らないうちに糖分を摂取していることになる可能性があるため注意しましょう。

糖分過多の影響

世界保健機関(WHO)の最新の指針によると、食事以外で1日に摂取してもよい糖分は1日の総カロリーの5%程度が望ましいと発表しています。これは平均的な大人の場合、25g程度となっており、500mlの炭酸飲料や100%ジュースを飲んでしまうと、たった1本で1日の必要摂取量を超えてしまいます。非常に厳しい数値だと思われますが、それだけ清涼飲料水には多くの糖分が含まれていることを理解しましょう。

糖分過多による人体の悪影響といえば、まず肥満やメタボリックシンドロームになりやすいことがあげられます。糖分はカロリーが高いため、摂取しすぎると余分なエネルギーが体に蓄積していきます。さらに、糖分の摂り過ぎは糖尿病や高血圧などの生活習慣病のリスクが高まります。

糖分は私たち人間の生命維持に欠かせないものではありますが、普段の食事から糖分を摂取しているので、食事以外の糖分はごくわずかでも問題ないのです。

清涼飲料水ケトーシス(ペットボトル症候群)に注意

清涼飲料水ケトーシスとは、俗にいう「ペットボトル症候群」です。ペットボトルに入った砂糖入りの清涼飲料水を毎日たくさん飲むことによって、急激に血糖値が上昇し、著しい喉の渇きや体重の減少、倦怠感に襲われるといった症状のほか、重症化すると意識の混濁や昏睡状態に陥ることもあります。

特に、たくさん汗をかく夏などは、よく冷えた炭酸入りの甘いジュースなどがとてもおいしく感じられることがあるかもしれません。しかし、こうした冷たいジュースを一度にたくさん飲むと、体内の血糖値が急激に上がります。

10%程度の糖分を含む清涼飲料水を、1カ月以上毎日1.5L以上飲むようなケースが、清涼飲料水ケトーシス発症の目安です。水分補給が目的の場合は、ミネラルウォーターやお茶など、健康リスクの低い飲み物を選びましょう。

小さな子どもも要注意

子どもは大人よりも汗をかきやすく、体も小さいため、糖類の影響を大人よりも受けます。加えて、大人であれば「甘い飲み物は控えめにしないといけない」と考えて飲み物を選べますが、子どもは大人よりも嗜好品に対して素直な反応を示しがちです。

不用意にジュースなどを与えていると、甘い飲み物でないと、飲まなくなるかもしれません。清涼飲料水ケトーシスになるリスクや、小児肥満につながるケースもあるため、なにを飲ませるかはとても重要です。

水分補給はお水を飲もう

毎日三食しっかり食事をとっている方は、甘いものを飲んだり食べたりしなくても、糖分が不足することはまずありません。逆に喉が渇いたり、普段の水分補給にスポーツドリンクや炭酸飲料などの清涼飲料水を飲んでいたりすると糖分の摂り過ぎになってしまいます。水分補給にはできるだけお水を飲むようにし、1日の糖分摂取量をしっかり守るようにしましょう。

しかし、水道水をそのまま飲むのは抵抗があったり、その都度湯冷ましを作ったりするのは手間がかかりますよね。そんなときは、アクアクララのウォーターサーバーを試してみてはいかがでしょう。

アクアクララのお水は、適量のミネラルが入ったデザインウォーターなのでおいしく飲むことができますし、冷水や温水を選ぶこともでき、目的やコンディションに合わせた水分補給が可能です。

清涼飲料水には多くの糖分が含まれており、日常的に飲んでいると肥満や生活習慣病のリスクが高まります。これを機会に、普段の水分補給はお水を飲む習慣に変えてみてはいかがでしょうか。

まとめ

市販のおいしいジュースには、みなさんがイメージするよりも多くの砂糖が使われています。暑い季節の甘い炭酸飲料などは、とてもおいしく感じられるので、飲み過ぎに注意が必要です。水分補給をするなら、健康リスクの低いお水を選びましょう。


※この記事は正しい情報発信を行うために、医師に監修を依頼しております。商品について医師が推薦を行うものではありません。

監修者

木村 眞樹子(循環器内科医)

東京女子医科大学医学部卒業後、東京女子医科大学病院循環器内科入局。現在も東京女子医科大学病院、および関連病院で内科、循環器科、睡眠科として診療にあたるほか、嘱託産業医として企業の健康経営にも携わっている。