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赤ちゃんに水道水はあげてもいい?安全に飲ませる方法もご紹介

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赤ちゃんにミルクや離乳食をあげている育児中のママのなかには、「水道水をあげてよいのか?どうやったら安全に飲めるか?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、水道水を赤ちゃんに安全に飲ませる方法や注意点について解説します。

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赤ちゃんに水道水は安全?

日本の水道水は、各地にある浄水場でろ過・消毒され、水道法に基づく水質基準に適合することが法律で決められているので、赤ちゃんにも安全です。
しかし、大人であっても水道水は避けてウォーターサーバーの水やミネラルウォーターを飲む習慣がある人は、特に赤ちゃんには水道水は飲ませたくないと思うかもしれません。
そこで、より安心して水道水を飲ませるには後述する「湯冷まし」がおすすめです。

よく聞く「トリハロメタン」って何?

水道水には「トリハロメタン」が含まれているので赤ちゃんに飲ませたくない、という方もいるかと思います。
このトリハロメタンは、浄水場や下水処理場で消毒のために使用される塩素が水中の「フミン質(植物などの最終分解生成物)」などの有機物と反応して生成される化合物と言われています。
簡単に言うと「水を消毒する工程で生成されるもの」ですが、その一部は人体に対して発がん性などの有害性があると指摘されています。

そのため、水道法で基準値が設けられ、きちんと基準値以下であることが検査で確認されてから、私たちが使用する水道水として配水されています。
つまり、水道水にトリハロメタンが含まれている場合でも、その量は基準値以下であるため、飲用水としても安心して飲用できると言えます。

安心して飲ませたいなら「湯冷まし」がおすすめ

水道水に含まれる塩素は、煮沸することにより大幅に減らせます。煮沸したお湯を冷ましたものを一般的に「湯冷まし」と呼びます。

では、「湯冷まし」の作り方をご紹介しましょう。

  1. 鍋ややかんに水道水を入れる
  2. 鍋ややかんを熱する。塩素を飛ばすために、蓋を閉めずに10分以上沸騰させる
  3. 冷まして人肌程度になったら清潔な保存容器に入れて、冷蔵庫で保管する

湯冷ましは、ミルクを作るときに使用するほか、離乳食の最後に水分を飲ませたいときなどにも活用できます。
なお、一度に200ml程度作っておき、冷蔵庫にストックしておくと便利です。冷蔵保存の場合、作ってから5日以内には使い切りましょう。

赤ちゃんに水を飲ませていいのはいつから?

離乳食を始める生後5ヶ月ごろまでは、一度煮沸した「湯冷まし」を飲ませるようにしましょう。
もちろんそれ以降も、心配な方は水道水ではなく「湯冷まし」を飲ませてあげて構いません。浄水場で処理された水は衛生的でも、水道管や蛇口が劣化してサビなどが発生している可能性、また貯水タンクから配水される場合はタンク内に雑菌が繁殖している可能性など、万一のリスクが心配なら、「湯冷まし」のほうが安心ですね。

ただ、外出先で水道水を与える以外の選択肢がない場面もあるかもしれませんが、少量であれば健康被害が起こる可能性は低いと言えます。

赤ちゃんが1日に必要な水分量

乳児(生後1歳未満)が必要とする水分は、1日のトータルで体重1kgあたり約125~150mlと言われています。例えば体重が6kgなら、(6×125~150=)750~900mlが1日に必要な水分量です。
ただし上記はあくまで目安で、季節や赤ちゃんが過ごす場所の温度や湿度によっても必要な水分量は変動します。赤ちゃんが普段よりも汗をかいていたり、肌や唇が普段よりカサカサしているような様子があったりしたら、飲ませる量を増やして調整しましょう。

水道水はミルク作りにも使える

日本の水道水は、ミルク作りにも安心して使えます。水道水を使ったミルク作りの方法をご紹介します。

  1. 鍋ややかんに水道水を入れる
  2. 鍋ややかんを熱する。塩素を飛ばすために、蓋を閉めずに10分以上沸騰させる
  3. 「湯冷まし」を70℃ぐらいまで冷ます
  4. 哺乳瓶に適量の粉ミルクを入れてから、「湯冷まし」を入れて溶かす

沸騰したお湯を哺乳瓶に直接入れると、赤ちゃんや作る人のやけどの原因になることがあるので注意してください。

また、水道水はおかゆや離乳食作り、麦茶作りなどにも使えます。赤ちゃんに飲ませる麦茶の場合、水出しだと水道水に含まれる塩素が残ったままになってしまうので、必ず煮出しにして、水道水を十分に煮沸してから作るようにしましょう。

ミネラルウォーターの場合は水の硬度に気をつけよう

ミネラルウォーターは、ミネラルなどの電解質の成分が少ない「軟水」と電解質の成分が多い「硬水」に分けられます。
WHO(世界保健機関)が定める基準では、以下となっています。

  • 軟水     = 硬度0~60mg/L
  • 中程度の硬水 = 硬度60~120mg/L
  • 硬水     = 硬度120~180mg/L
  • 非常な硬水  = 硬度180mg/L以上

硬水にはカルシウムやマグネシウムなどが多く含まれるので、多く摂取すると赤ちゃんの腎臓に負担をかけることがあります。そのため、ミネラルウォーターでミルクを作る場合は、「軟水」と表記が書いてあるものを使いましょう。
ミネラルウォーターをそのまま赤ちゃんに飲ませる場合は、生後4ヶ月を過ぎてからにして、硬度が高い「硬水」は避けてください。

赤ちゃんにはRO水もおすすめ

「RO水」とは、逆浸透膜(RO膜)を通した水のことです。最近ではRO水が出る浄水器やウォーターサーバーも普及しているため、見聞きしたことがある方も多いかもしれません。
逆浸透膜(RO膜)を通すことで、水中に含まれているウイルスを含む不純物などを取り除いて浄水し、純水に近い水を作ることができます。

RO水は「湯冷まし」のように煮沸する必要がなく、手間や時間がかかりません。アクアクララのウォーターサーバーもこのRO水を使用しています。赤ちゃんに飲ませる水の選択肢として、手軽に使えるRO水を検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

日本の水道水は厳しく衛生管理され、どこで誰が飲んでも安全に飲めるようになっています。
赤ちゃんの体の約7割は水分でできていると言われ(成人の場合は約6割)、日々たくさんの水分をミルクや離乳食で摂取しています。その材料となるお水の安全性は、親やお世話をしている人なら誰でも気になるところです。用途や月齢などを総合的に判断して、安心・安全な水を選択してください。

執筆者

浅井 貴子(助産師)

赤ちゃん訪問指導歴約25年以上のキャリアを持つ助産師。年間400件近い赤ちゃん訪問を行い、出産直後から3歳児の育児のアドバイスや母乳育児指導を実施。ベビーマッサージや妊婦さん向けのセミナーの講師を多数務め、最近では産後ケアホテル「マームガーデン」葉山のアドバイザーを務める。