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ウォーターサーバーのメリットとデメリットとは?詳しくご紹介

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水道水よりも断然おいしく、ペットボトルのお水を購入する手間も省けることから、オフィスだけではなく、自宅でもウォーターサーバーを利用したいと考える方が増えています。一方、ウォーターサーバーの設置場所や価格(コスト)面の不安から、利用に踏み切れないでいる方も多いはずです。ウォーターサーバーを利用する際は、そのメリットとデメリットをよく検討した上で申込むようにしましょう。

ウォーターサーバーを設置するメリット

まず、ウォーターサーバーを利用するメリットをいくつか見ていきましょう。

安全でおいしいお水をすぐに飲める

ウォーターサーバーのお水の中でも、RO水を採用するメーカーのウォーターサーバーは、赤ちゃんのいるご家庭でも安心して利用できるとして、高い支持を受けています。RO水は、水道水あるいは天然水に含まれる不純物をほぼ完全に除去した「純水に近いお水」。実際にご家庭に供給される際は、ミネラル成分を加え飲みやすい味に調整されるため、安全でおいしいお水をいつも飲むことができます。

冷水・温水をいつでも飲むことができる

冷水・温水機能を搭載したウォーターサーバーがあれば、いつでも手軽にお茶やコーヒーを飲むことができます。水道水やペットボトルのお水をやかんや電気ケトルに入れて沸騰させる手間が省けるので、朝の忙しい時間にも大活躍です。

玄関先までお水を配達してくれる

ペットボトルのお水は、ストックがなくなる度に買い出しに行かなければならず、女性や車を運転しない人にとっては大変な負担になります。その点、ウォーターサーバーで使うお水は、メーカーから配達されるシステムになっているため、お水を買う、運ぶ手間を省くことができます。

災害時も安心

万が一、災害時に水道水の供給がストップしてしまった場合にも、ウォーターサーバーのお水があれば、水道水の復旧を待つことなく飲料水を確保できます。また災害時は、ペットボトルのお水もあっという間に売り切れてしまう可能性があるため、備蓄水としてウォーターサーバーのお水をストックしておくと慌てずに済みます。

部屋に馴染みやすい

ウォーターサーバーといえば、子どもの背丈ほどの機械に大きな水ボトルが取り付けられているという定番のデザインを頭に浮かべる方が多いでしょう。もちろん定番のデザインも健在ですが、近年ではボトルが見えずインテリアに溶け込むデザインやコンパクトタイプなど、さまざまなモデルが出ています。なかにはコーヒーメーカーと合体したものなどもあり、お部屋の雰囲気やお好みに合ったデザインが選べるようになっています。

ウォーターサーバーを設置するデメリット

一方、ウォーターサーバーを導入することでいくつかの懸念点もあります。しっかりと理解しておきましょう。

ランニングコストがかかる

ウォーターサーバーを導入すると、お水のボトルとウォーターサーバーレンタル料金に加え、ウォーターサーバーを稼働させるために必要な電気代を毎月負担するようになります。
たとえば、1ヶ月あたり、12L入りのボトルを4本使用する場合、電気代やサーバー代、ボトル代など、すべてのランニングコストを合計すると、6,000円前後の費用がかかり、ペットボトルのお水を購入するよりも、どうしても割高になってしまいます。

定期的なメンテナンスが必要

ウォーターサーバーの機能が充実していても、メンテナンスを怠ると、安心、安全にウォーターサーバーを使用することができなくなります。普段行うお手入れはもちろんのこと、専門業者にも定期メンテナンスを依頼するとよいでしょう。アクアクララであれば、定期的にスタッフによるメンテナンスを受けることができるので大変便利です。

設置場所の確保が必要

ウォーターサーバーは、おおむね「A4サイズのノートが2冊おけるスペースと電源があれば設置可能」と言われているものの、高さもあるためお部屋のスペースを圧迫する要素となりがちです。ご自宅の環境に合わせ、卓上タイプのウォーターサーバーを選択する方法もあります。
また節電と品質保持の面から、ボトルが直射日光に当たらないような場所に置くのもポイントです。ウォーターサーバー自体が製品としてほこり対策も十分されていますが、ほこりっぽい場所に設置するのも避けたほうがいいでしょう。
ウォーターサーバーの最大の魅力は、水道水では決して味わうことのできないおいしい水を毎日手軽に味わえる点にあります。また、最近のウォーターサーバーは、機能面、サポート面ともに進化しており、十分なほどのメリットを得られるでしょう。ぜひ一度、ウォーターサーバーの魅力を体験してみてはいかがでしょうか。

注文ノルマがある場合は消費量の把握が必要

最初に悩んでしまうのは「月に何本のボトルが必要なのか?」ではないでしょうか。お試し期間があれば、そこで本数の目安を把握しやすいです。お試し期間がない場合は、1日何杯のコーヒーやお水を飲むかをカウントしてみましょう。だいたいコップ1杯が200ml(大きなマグカップなら300ml)なので、「200ml×1日に飲む回数×30日」で1ヶ月の消費量の目安が算出できます。
1日1~2杯程度と少ない場合は1人あたり12Lボトル1本/月でいいでしょう。1日4杯に加えお料理にも使うという場合は、1人あたりボトル2本/月とみるといいでしょう。ウォーターサーバーを使用し始めたばかりの時期は頻繁に飲みがちなので、お試し期間から計算するときは少し控えめにするのがポイントです。
欲張って多く注文すると飲みきれなかったボトルが溜まってしまいます。旅行や出張などで数日家を空けるときはスキップなどのオプションも活用して調整しましょう。

3種類のボトル

最近はウォーターサーバー本体だけでなくお水が入ったボトルにも選択肢ができました。大きく分けると配達・回収する「リターナブルボトル」と「使い捨てボトル(ワンウェイボトル)」があります。

「リターナブルボトル」は、毎月、または注文のタイミングで業者が7~19L(標準は12L)のボトルを運んでくれ、空になったボトルを回収する方式です。空ボトル置き場を確保する必要はありますが、業者が随時訪問してくれるのでサーバーの調子が悪いなどの相談もしやすいです。またSDGsはじめ環境保護に配慮したい方は、リターナブルボトルがおすすめです。

一方「使い捨てボトル(ワンウェイボトル)」はリターナブルボトルと同じ12Lサイズのボトルですが、潰して捨てられるタイプです。宅配業者にて配達される場合が多いので、サーバーの不具合などの相談は別途連絡する必要があります。こちらは飲み終わった空ボトルをゴミとして捨てられるので便利です。

また、お水が強化ビニールにパックされて配達される「ウォーターパック」もあります。こちらの容量は一般的に1パック4~8Lなので女性でも比較的楽に持ち運べます。ビニールパックなので小さく畳んで捨てられるのが特徴です。さらにウォーターサーバーの中にパックをセットする製品が多く、デザイン性に富んだモデルが多くあります。
またお年を召した方やあまり重い物を持ち上げられないという方は、ボトルに取っ手がついているタイプを選ぶと運ぶときや交換するとき少し楽になります。

お悩み別│ウォーターサーバーの活用方法

ここでは、ウォーターサーバーの選び方や、よく耳にする疑問、お悩みについて説明します。お申込み前に不安を払拭しておきましょう。

赤ちゃんのためにより安心できる水にしたい

赤ちゃんの消化器官は未発達なので、ミルクや離乳食に使う水は、ミネラルやカルシウム成分が多い「硬水」ではなく、「軟水」を使いましょう。
日本の水道水は「軟水」で、ウォーターサーバーの水も大半は「軟水」です。水道水も安全性は高いですが、より安心できる水を使いたいという場合には、ウォーターサーバーを選択肢に加えるとよいでしょう。
ただし、国産・海外産問わず一部に「硬水」があるので選ぶ際には注意してください。

また、安心できる水という面では、「RO水」もおすすめです。RO水はRO膜(逆浸透膜)を通すことで不純物が何も含まれない「純水」となります。
最近ではスーパーに導入されているのを目にすることもあるかと思います。スーパーでは水道水をフィルターに通してRO水にしていますが、ウォーターサーバーでは天然水や地下水、水道水から精製しているものもあります。これらはRO膜(逆浸透膜)を通し純水にしてから、日本の水道水に合わせて「軟水」になるようにミネラル分を調整しています。

いずれにしても「天然水だから(もしくはRO水だから)赤ちゃんにも良さそう」と盲目的にならず、必ず「軟水」と表記されているものを選ぶようにしてください。

部屋が狭くて置くスペースがない

子どもがいたり、同じ家に長く暮らしていたりすると「ウォーターサーバーを置く場所がない」というケースも多くあります。とくにキッチンは調理家電や食器棚、冷蔵庫に食材置き場と、物でいっぱいなことが多いでしょう。そんなご家庭には卓上型のウォーターサーバーをおすすめします。
設置スペースのサイズはA4見開き程度、重さはボトルも含めて30kg程度なので、ダイニングテーブルやキッチンカウンター、食器棚のオーブンレンジ置き場などにも設置できます。スペースの寸法などを測った上で、もし設置場所で水の交換がスムーズにできるかなどの不安がある場合はサポートセンターなどに問い合わせてみてください。

ボトルを毎回持ち上げられるか自信がない

腰などに持病があったり体力が不安な方は、「12L(約12kg)のボトルを持ち上げられない」と悩んでしまうかもしれません。そんなときは7Lボトルにしたり、もっと小さい4~6Lのウォーターパックにしたりするのがおすすめです。さらに、下部にボトルを設置するタイプのウォーターサーバーもあります。これなら高いところまで持ち上げなくて済むので、ボトルの取り付けがもっと楽になります。

ボトルの持ち上げに自信がない方は「ボトル下置きタイプのウォーターサーバー」か「4~6Lのウォーターパック」の2択で検討するとよいでしょう。

飲み切れるか心配

たいていのメーカーはボトルの本数にノルマがあります。たとえば「最低でも月12Lボトル2本を注文する」という契約です。しかし、用事で家を何日も空けてしまうと、普段は飲みきれる水でも残ってしまう場合があります。このようなケースに対応するため、一般的には1000円程度の手数料で次回の配達をスキップできるサービスが用意されています。
また、アクアクララのように毎月のノルマがなく、必要なときに必要な分だけボトルを注文できるところもあります。休日含めて外出が多い、出張などで自宅を長く空けることがあるなど、消費量が少ない場合は「ノルマなし」かどうかで選ぶのもポイントです。

料金が高い

市販されている2Lのミネラルウォーターは、だいたい1本150円ほどです。もしウォーターサーバーと同じ12Lを買うとすれば900円ほどになります。最近は飲みきりやすい500mlのお水を買う人も多く、この場合は1本あたり90円ほどなので12Lで2160円ほどになります。一方ウォーターサーバーの12Lボトルの価格は、だいたい1500円程度です。

「となると、スーパーなどで水を買ったほうが安いのではないか」と思われるかもしれません。しかし、ウォーターサーバーには、いつでも冷水やお湯がすぐ飲める(使える)という便利さがあります。そのぶんの電気代はかかりますが、省エネタイプのウォーターサーバーを選ぶと月の電気代は500円程度で済みます。
つまりウォーターサーバーは、冷水でもお湯でも月々実質2000円程度となるのです(12Lの場合)。

一方ペットボトルのミネラルウォーターの場合、冷水なら冷蔵庫に入れておけばよいのですが、お湯にするために電気ケトルで沸かすとなると250mlで約1円の電気代がかります。仮に12Lをお湯にした場合は、およそ480円の電気代がかかる計算になります。

つまり水と電気代だけで考えれば、コスト的にはミネラルウォーターもウォーターサーバーもほとんど同じと言ってもいいでしょう。

さらに、水をどう運ぶかも大きなポイントとなります。1ケース(12L)の水を店頭で購入して自宅まで運ぶ場合、車や台車がないと大変です。しかしウォーターサーバーのボトルは、自分で買いに行かなくても自宅まで配達される便利さがあります。
また、ペットボトルの水を沸かそうと思えば、少なくてもだいたい3分は待たされますが、ウォーターサーバーなら水栓を開くだけでお湯が使えるのです。
このように値段をつけづらい「ちょっとした便利さ」の多くがウォーターサーバーにはあります。

ウォーターサーバーを選ぶ際にはメリット・デメリットを把握して、自身がどのように活用できるかを考えて選ぶようにしましょう。

監修者

藤山 哲人(家電コーディネイター/体当たり家電ライター)

あらゆる家電を使い込んで比較して、性能を数値やグラフにする技術系家電ライター。「マツコの知らない世界」番組史上最多の6回(TBS)はじめ出演番組100本以上。「家電Watch」「文春オンライン」「現代デジタル」などのWeb媒体やラジオのレギュラーを持つ。