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水中毒のリスクが高まる水の摂取力の目安とは?予防策や対処法を解説

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人間が元気に活動するには「水分摂取」が欠かせません。仮に、水分が不足してしまうと身体にさまざまな影響が及ぶため、水分はこまめに補給する必要があるといえます。しかし中には、「水をどのくらい飲めばよいのかわからない」と疑問に感じている方もいるかもしれません。

この記事では、人間が1日に摂取しなければならない水分量をはじめ、水分摂取量が不足すると起こるトラブルや水分補給のベストなタイミングなどを解説します。ぜひ、ご参考にしてください。

押さえておこう!人間が1日に必要とする水分の量

私たち人間が1日に必要とする水分量は「2.5L」といわれています。なぜなら、普通に生活をしていても尿・便で1.6L、汗や呼吸で0.9L、合計2.5Lもの水分を失っているためです。
とはいえ、これは「毎日2.5Lの水を飲まなければいけない」ということではありません。実は、体内では水が生成されており、かつ食事でも水を補えるため、意識して飲まなければならない水の量は「1.5L程度」と考えられます。

このメカニズムを踏まえると、水分を多く含んだサラダやスープをよく食べる方の場合は、その分飲まなければならない水の量が減るということになります。一方で水分の少ないパンやお肉をよく食べる方は、食事から摂れる水分量が減ってしまうため、飲む水の量を増やさなければなりません。とはいえ毎日同じ食事というわけではないので、1日に飲む水の量は1.5Lと覚えておきましょう。

水分摂取量が不足!そのとき身体に及ぶ影響とは

では、仮に水分摂取量が不足してしまった場合は、身体にどのような影響が及ぶのでしょうか?

水分摂取量が不足すると、当然ですが体内の水分量も不足します。身体への影響は、体内の水分量がどの程度不足したかによって変わってきます。
たとえば、わずか5%でも水分を失うと脱水症状や熱中症を引き起こします。10%失った場合は筋肉の痙攣や循環不全などが起こり、20%も失うと活動することができなくなってしまいます。つまり、少しでも体内の水分量が不足すると、健康面に大きな影響が及んでしまうのです。こうした点から、健やかな身体を維持するにはこまめな水分補給がいかに大切かがわかります。

汗をかく前後は必須!水分摂取のベストなタイミング

水分摂取のタイミングには、まず「汗をかく前後」があげられます。汗をかくタイミングとしては、たとえば運動時があります。運動をするとたくさん汗をかくため、それに伴い身体の水分が奪われてしまいます。仮に水分補給を忘れてしまうと脱水症状を招いてしまう危険性があるので、「運動前」「運動中」「運動後」は意識的に水を飲むようにしましょう。

汗をかくタイミングには、ほかにも就寝中があげられます。人間は寝ている最中にたくさんの汗をかくので、寝起きはとくに身体が乾燥しています。そのため、汗をかく前後である「夜寝るとき」と「朝起きたとき」はコップ1杯の水を飲むようにしましょう。

このほか、「入浴前後」の水分補給も欠かせません。仮に水分を摂らないまま入浴すると、汗をかくことで血液中の水分が減り、血液の流れが悪くなってしまいます。血行が悪くなると血管が詰まる危険性もあるので、入浴前と入浴後は忘れずに水を飲むようにしましょう。

さらに、「お酒を飲む際」も水分を摂取することが大切です。お酒を飲むと体温が上昇するため汗をかきやすくなり、体内の水分が奪われやすくなります。またアルコールには利尿作用があり、通常よりも尿の量が増えるので、飲む量よりも排出される量のほうが上回ってしまいます。これらの点から、お酒を飲むと脱水症状を引き起こす恐れがあるため、飲酒中・飲酒後は積極的に水分を補給することが大切です。

飲み過ぎにも注意!水中毒のリスクが高まる水の摂取量の目安

「脱水予防に」と水だけを大量に飲むと、水中毒という状態になる危険があります。水中毒とは、水を1日に大量に飲むことで、血液中の電解質バランスが崩れ、さまざまな症状を引き起こす状態のことをいいます。

水中毒になるリスクは、1日に3L以上または短時間に1L以上の水を飲んだときに増加するといわれています。一度に大量の水を飲むと、血中のナトリウム濃度が薄まってしまい、水中毒が発症するリスクが高まるためおすすめできません。目安として、1日の水分量は1.2~1.5Lを目標にしましょう。

水中毒の発症には、血中のナトリウム濃度の低下が大きく関係しています。水と一緒に塩分(ナトリウム)をとっていれば、たくさん水を飲んだとしても水中毒が起こるリスクを減らすことができます。

水中毒になりやすい人と症状

水中毒になりやすい人は、1日に大量の水を飲む人、もしくは一度に多くの水を飲んでしまいがちな人です。ここでは、水中毒になりやすい人の特徴と、水中毒の症状を紹介します。

水中毒になりやすい人

真夏の屋外など炎天下で持久性のスポーツをする人は、水中毒になるリスクが高いです。暑い中マラソンなど持久性のスポーツをしていると、汗を持続的に、大量にかきます。
汗にはナトリウムが含まれているため、汗をたくさんかくときは、血液中のナトリウム量も低下しやすい状態です。このとき、汗をかいて喉が渇いたからといって、水だけをたくさん飲んでしまうと、血中のナトリウム濃度が低下し、水中毒を引き起こすリスクが高まります。

また、精神疾患を患っている方は、水を多く飲んでしまう「多飲症」になりやすい状態です。精神疾患の症状や、精神薬の副作用で多飲症が発症しやすいため、精神疾患を患っている方は水中毒のリスクが高い傾向にあります。

水中毒の症状

水中毒の初期症状として、以下のものが挙げられます。

  • めまい
  • 頭痛
  • 吐気
  • 嘔吐
  • 頻尿

いずれも血中のナトリウム濃度が低下することによって起こる症状です。さらに水中毒の症状が悪化すると、以下のような全身症状が現れます。

  • 眠気
  • 筋力低下またはけいれん
  • 感覚障害
  • 呼吸困難
  • 意識低下
  • 脳浮腫

脳浮腫は、脳に水が溜まってむくんでいる状態です。頭蓋骨によってむくんだ脳が圧迫され、さまざまな症状を引き起こします。特に、脳幹という脳の中でも生命活動をつかさどる部位が機能障害を起こした場合は、最悪の場合死亡するリスクもあります。これらの症状が出現する前に、水中毒を予防するための対策をとりましょう。

過剰摂取はNG!水分を摂る際のポイント

水を飲むことが大切とはいえ、ただ単に「たくさん飲めばよい」というわけではありません。適切な水分補給を行うためにも、以下のポイントを押さえておきましょう。

コップ1杯分を数回に分けて飲む

水分を摂る際は、コップ1杯分ずつ数回に分けて飲むことが大切です。なぜなら、たくさん飲んだところで身体が一度に吸収できる水の量は「200~250ml」と決まっており、残りは尿として排出されてしまうからです。200~250mlは約コップ1杯分なので、朝・昼・夜のタイミングで2回ずつなど、数回に分けて飲むようにしましょう。そうすれば水の過剰摂取を避けられ、かつ1日に必要な水分量1.5Lを無理なく摂取することができます。

1時間以内に1L以上飲まないようにする

水分を摂る際は、1時間以内に1L以上飲まないようにしましょう。なぜなら、水の過剰摂取は「水中毒」を引き起こす恐れがあるからです。一気にたくさんの水を飲んでしまうと腎臓の利尿速度が追い付かず、細胞の膨化(=水中毒)を引き起こしてしまいます。重度になると痙攣や意識障害につながるため、水の過剰摂取(1時間以内に1L以上を飲むこと)は避けることが大切です。

1日の排尿回数を把握しておく

頻尿(おしっこの回数が多い)や、多尿(おしっこの1回量が多い)は、水中毒の症状のひとつです。そのため、1日の排尿回数を記録することで、自分の身体の状態を把握しやすくなります。

排尿回数の正常値は、一般的に1日8回未満とされています。激しい運動をした後は汗をかいて身体の水分量が減るため、排尿回数と量は減る傾向にあります。反対に、利尿効果のある飲み物(コーヒーや紅茶、アルコールなど)を飲んだときは排尿の回数や量は増えることが多いです。

一時的に排尿回数と量が増えたり減ったりするのは問題ありません。頻尿や多尿が続くようであれば、普段から水を飲みすぎていないか、毎日の飲水量を見直してみるのもいいでしょう。

水中毒の症状がでたらどうする?

水中毒の症状があると思ったら、まずは水を飲む量を減らしましょう。身体の中の水分が過剰な状態なので、これ以上身体に水分だけを取り込むのは防ぐべきです。

次に、塩分を補給しましょう。水中毒は血液内のナトリウム濃度が低下して引き起こるため、ナトリウムの濃度を上げると症状が改善されることが多くあります。塩分補給には、塩分タブレット、梅干しなどがおすすめです。また、水を飲むのではなく、経口補水液や、スポーツドリンクを飲むようにしましょう。

また、精神疾患の薬を飲んでいる方は、薬の副作用として多飲症が現れている可能性もあります。
自己判断で内服は中断せず、まずはかかりつけ医に相談してみてください。

上記のことを試しても症状が改善しない、または感覚障害やけいれんなどの重症な症状がでた場合は、医療機関を受診するのがおすすめです。利尿剤などの薬を使って、体内の水分と電解質のバランスを整える治療をすることがあります。

水以外の飲み物でも水中毒になる?

水中毒という名前ではありますが、水以外の飲み物を大量に飲んでも水中毒になる可能性があります。お茶やジュースには、体内の電解質成分であるミネラルがほとんど含まれていないため、大量に飲んでしまうと水と同じように血中のナトリウム濃度が低下します。

また、スポーツドリンクにはミネラルは含まれていますが、水中毒になってしまった場合の塩分補給としては不十分です。ミネラルが含まれているからといって、スポーツドリンクを大量に飲まないよう注意してください。

水中毒の予防や治療に限らず、水を一度に、大量に飲むのはおすすめできません。できれば水分をとるときはこまめに少量ずつ、同時に塩分も補給するようにしましょう。

衛生的でおいしい水を飲むなら「ウォーターサーバー」の利用が吉

体内の水分を不足させないためには、毎日こまめに水分補給することが欠かせません。そこでおすすめなのが、ウォーターサーバーの利用です。

多くのウォーターサーバーでは、衛生的で雑味のないおいしい水を使用しています。また、ウォーターサーバーによっては冷水・温水機能を備えていることもあるので、いつでも好きな温度の水で水分補給することができます。また、外出時にはきれいな水をマイボトルに入れて持ち歩くこともできるので、いつどこにいてもおいしい水で水分を補給できます。

アクアクララでは、4種類のミネラル成分をバランスよく配合したデザインウォーターを採用しています。日本人が飲みやすいと感じる軟水なので、毎日無理なくおいしいお水を飲み続けることができます。赤ちゃんやご高齢の方、ペットも安心して飲めるお水なので、毎日の水分補給にぜひご利用ください。

天然水ではなくRO膜(逆浸透膜)でろ過した安心安全な軟水- RO水

フレーバーウォーターにするのもおすすめ

仮に「水に飽きた」という場合は、一手間加えてフレーバーウォーターにするのがおすすめです。
フレーバーウォーターとは野菜や果物、ハーブ、スパイスなどを水に浸し、風味・香りづけをした飲料水のことです。フレーバーウォーターを作る際に、衛生的で雑味のないウォーターサーバーの水を使用すれば、素材そのものの味を存分に活かした仕上がりにすることができます。

また、フレーバーウォーターなら自分好みの味に作れますし、素材を変えれば味に飽きてしまうこともありません。さらに、砂糖を使わないのでさっぱりとした後味となり、甘いものが苦手な方もおいしく飲むことができます。水に飽き始めたら、ぜひフレーバーウォーターを作ってみてください。

なお、フレーバーウォーターの魅力やレシピについては、以下の記事で詳しくご紹介しています。ぜひご覧ください。

フレーバーウォーターとは?その魅力とおすすめレシピをご紹介

まとめ

私たち人間が1日に必要な水分摂取量は「2.5L」ですが、そのうち飲み水で補う必要があるのは「1.5L」です。万が一、水分補給を怠り体内の水分が不足してしまうと、脱水症状や循環不全など身体にさまざまな影響を及ぼしてしまいます。反対に飲み過ぎると水中毒になる危険性もあるため、注意が必要です。健やかな身体を維持するためにも、今回ご紹介したタイミングを参考に、こまめな水分補給を心がけるようにしましょう。

「毎日飲むからこそ衛生的でおいしい水がよい」という場合は、ぜひアクアクララのウォーターサーバーをご利用ください。不純物を徹底的に除去しミネラル成分をバランスよく添加したお水を採用しているため、衛生面はもちろん味にも満足いただけるはずです。

監修者

三盃志織(看護師)

看護大学を卒業後、循環器病院にて5年従事。現在も正看護師として働く傍ら、医療・健康分野を中心にライターとして活動中。