ウォーターサーバーはなぜお湯が出る?その温度は?仕組みとお湯の使い方
目次
日本国内でウォーターサーバーが流通し始めた2000年頃は、常温の水をそのまま飲むか、冷蔵庫で冷却または電気ポットでお湯を沸かして飲むのが主流でした。しかし、冷水・温水機能を標準装備するウォーターサーバーの普及以降、ほどよく温度調節された冷水や温水を手軽に使えるようになり、ウォーターサーバーの用途もさらに広がっています。
ここでは、なぜおいしい冷水、温水を味わうことができるのか、ウォーターサーバーに搭載される温度調節機能とその仕組み、お湯の主な使い方などについてご紹介します。
おいしいお水が味わえる仕組みについて
ウォーターサーバーでおいしい水が味わえるかどうかは、水のろ過処理や成分だけではなく、ウォーターサーバーに搭載される衛生機能によっても左右されます。
アクアクララのウォーターサーバーは、冷水タンクはUV(紫外線)ランプによる除菌機能や抗菌材の使用で清潔を保っています。また温水タンクは、80℃以上(省エネモードの場合70℃以上)の温水に保つことで雑菌が繁殖するには困難な環境になり、ウォーターサーバー内は常に清潔を保たれアクアクララ独自の処理技術で精製したお水の品質を保ちます。
【 監修者コメント 】
清涼飲料水の工場で必要とされる殺菌または除菌の基準では、65℃で10分間(炭酸や酢っぱいジュース類)または85℃で30分間加熱なので、ウォーターサーバーの加熱殺菌機能は工場に近いレベルなのです。
冷水、温水をいつでもおいしく味わえる仕組み
アクアクララのウォーターサーバーにおける冷水と温水の仕組みは以下の通りです。
冷水の原理
ウォーターサーバーで冷水を作る原理は、冷蔵庫とほぼ同じです。
- コンプレッサーでウォーターサーバー内を循環させた気体を高圧状態に圧縮して液体にする。(ジェット噴射で掃除するスプレーは気体ですが缶の中が高圧になっているため、スプレーを振るとチャプチャプと液体の音がしますが、それと同じです)
- その後、ウォーターサーバー内の放射板や様々な管を通して高圧の液体を次の蒸発器に送る。
- 最終的に、冷水タンクに付いている蒸発器で高圧の液体を一気に蒸発させて気体にすることにより、気体が熱を吸収し冷水タンクを冷やす。(気化熱の原理です。スプレー缶を噴射し続けると缶が冷えてくる状態をイメージするとわかりやすいでしょう)
温水の原理
温水を作る原理は、電気ポットでお湯を沸かす仕組みとほぼ同じです。ウォーターサーバーも、お水を電気ヒーターによって温めて温水を作っており、電気ポットに比べ水温を上昇させるスピードが速いです。
また、適度な温度に保つための機能や、高温になりすぎないよう一定の温度まで水温が上昇したら加熱を停止させる安全装置が付いているため、いつでも適度な温度の温水を楽しむことができるのも人気の理由です。
それぞれの温水・冷水タンクは断熱材で覆われて保温対策がとられており、消費電気量を抑えています。
どれくらい熱いの?ウォーターサーバーのお湯の温度
では、一般的なウォーターサーバーのお湯の温度はどのくらいなのでしょうか。
使用するウォーターサーバーによって設定温度は異なりますが、ほとんどが「80〜90℃」です。これは、ホットコーヒーやお茶などをおいしく飲める最適な温度といわれています。仮に、先述した温度よりも高すぎたり低すぎたりすると、ホットコーヒーやお茶の味に影響が出てしまうそう。そのため、多くのウォーターサーバーで80〜90℃が採用されているのです。
また、ウォーターサーバーのお湯の温度が80〜90℃の理由には「電気代」も関係しています。温度が高すぎるとヒーターがフル稼働し続けることになり、結果として電気代が高くなってしまいます。反対に、温度が低すぎると電気代を抑えることはできますが、先述したようにホットドリンクをおいしく作れません。そのため、80〜90℃が多くのウォーターサーバーで採用されていると考えられます。
なお、アクアクララのウォーターサーバーのお湯の温度は、商品によって異なります。アクアウィズが85~95℃(省エネ運転中:70~75℃)、アクアファブ・アクアスリム・アクアスリム Sが80~90℃です。
押さえておこう!温水機能に関する注意点
ウォーターサーバーを安心して使用するためには、温水機能に関する注意点を押さえておかなければなりません。主な注意点には「お湯を使用しない場合でも電源は切らない」「小さな子どもがいる家庭ではチャイルドロックを活用する」の2つがあります。
お湯を使わないときも電源はONにする
「ウォーターサーバーのお湯をしばらく使わない」という理由から、電源をOFFにしてしまう方は少なくありません。しかし、基本的にはお湯の使用有無を問わず、電源はONにしておいてください。なぜなら、電源をOFFにしてしまうとお湯だけでなく冷水機能も停止してしまうためです。ウォーターサーバーの水が常温に戻ってしまうと、雑菌が繁殖し健康被害を及ぼす危険性があります。そのため、ウォーターサーバーの電源は常にONにするよう心がけましょう。
もし、「長期間自宅を空ける」「しばらくウォーターサーバーを使う予定がない」という場合は、電源をOFFにし、かつタンクの水をしっかりと抜くことが大切です。
ウォーターサーバーを使用しない期間が2週間程度であれば、電源はONにしたうえで、利用再開時に冷水と温水をコップ2杯分ほど排水したうえで利用しましょう。
なお、アクアクララでは「1ヶ月以上ウォーターサーバーを使用しない期間がある」という場合に、衛生上の理由からメンテナンス(別途有償)を行っていただいています。そのため、利用再開前に「担当販売店」に連絡するようにしましょう。
小さな子どもがいる家庭ではチャイルドロックを活用する
ウォーターサーバーの温水蛇口を小さな子どもが触ってしまうと、やけどにつながる危険性があります。普段生活するうえで、子どもから一時も目を離さないというわけにはいきません。少し目を離した隙に、誤って温水蛇口に触れてしまう可能性があります。そのため、万が一に備えて「チャイルドロック」を活用するようにしましょう。
チャイルドロックを活用すれば、温水蛇口を簡単に操作できないようにすることが可能です。ボタンを押しながら蛇口を捻ったり、強い力が必要だったりと、小さな子どもが触れる程度ではお湯は出てこないため、やけどのリスクを軽減することができます。
なお、アクアクララのウォーターサーバーは「ロック付温水フォーセット」を標準搭載しています。アクアウィズに関しては、すべての操作がロックできる「電子制御のチャイルドロック機能」を標準搭載しているため、小さな子どもがいる家庭も安心して利用できます。
安全、環境を考慮した仕組み
アクアクララのウォーターサーバーは、以下に紹介するような安全、環境に配慮した仕組みが備わっています。
リターナブルボトル
アクアクララでは、厳重な管理のもと洗浄されたリターナブルボトルを採用しています。
繰り返し使用でき環境への負荷が少ないのはもちろん、ライオン株式会社との共同開発で生み出した除菌洗浄剤シリーズブランド「O2CleanR®」により、除菌力はもちろん、塩素系薬剤、独特の臭いや残留塩素への不安などを払拭しています。
チャイルドロック
温水が出るフォーセットにチャイルドロック機能を搭載することにより、赤ちゃんや小さなお子さんが誤って操作しやけどを負わないよう配慮しています。
抗菌機能
アクアクララのウォーターサーバーは、抗菌性と安全性の基準をクリアした(*1)「SIAA(一般社団法人抗菌製品技術協議会)」や(*2)「SEK(一般社団法人繊維評価技術協議会)」のマークを取得した製品です。ボトルの差し込み箇所には、外気に含まれる雑菌やホコリなどの侵入を防ぐ抗菌エアフィルターが装備されています。
ウォーターサーバーには、誰もが安心しておいしいお水を味わえるよう様々な工夫が施されています。お水の味やウォーターサーバーの性能だけでなく、環境保全にまでこだわって作り上げたアクアクララのウォーターサーバーをぜひご利用ください。
(*1)SIAAマーク(一般社団法人抗菌製品技術協議会)取得
・冷水タンク用樹脂部材
(*2)SEKマーク(一般社団法人繊維評価技術協議会)取得
・エアフィルター
電気ケトル・電気ポットと比較
ウォーターサーバーを使用するうえで気になるのが「電気代」です。「お湯を使うなら電気ケトル・電気ポットのほうが安いのではないか」と考える方も少なくありません。では、実際にはウォーターサーバーと電気ケトル・電気ポットでは、どちらが費用を抑えられるのでしょうか。
ウォーターサーバーの電気代(1ヶ月)は、1,000円前後であることがほとんどです。常に電源をONにしていても、目を疑うような高額費用を請求されることはありません。
省エネ機能を搭載したウォーターサーバーであれば、さらに電気代を安く抑えることができます。また、ウォーターサーバーを直射日光が当たらない場所に設置し、放熱スペースを確保するために壁から少し離せば、消費電力の節約につながります。
電気ケトルの電気代は、ウォーターサーバーよりも低いことがほとんどです。必要なときにお湯を沸かして使用するので、使わない間はコンセントを抜いておくことができます。つまり、電気ケトルは常に電気を消費するわけではないため、あまり使わなければ1ヶ月の電気代が500円以内に収まることもあります。
電気ポットの場合は、保温・再沸騰機能が備わっていることが多く、温度を一定の時間保つことができます。使わないときはコンセントを抜いておくこともできますが、しばらくすると電気ポット内の水の温度が下がっていきます。そのため、お湯を頻繁に使用する方の場合は、常にコンセントに挿した状態で保温したり再沸騰させたりすることになり、当然のことながら電気代は高くなります。
また、電気ポットの容量はさほど多くないため、使用頻度が多い方だと何度も水を沸かす必要が出てきます。そのため、電気ポットの電気代はウォーターサーバーとさほど差がないといわれています。
もちろん、使用する製品や頻度によって電気代は異なります。上述した内容はあくまでも目安なので、参考程度に留めておくようにしましょう。
【 監修者コメント 】
エコモードを備えているウォーターサーバーは部屋が暗くなると就寝もしくは外出中と見なされ、水温を少しだけ上げ下げして電気代を自動で節約してくれるものもあります。
RO水のお湯をいつでも!アクアクララのウォーターサーバー
アクアクララのウォーターサーバーは、最適な温度ですぐに使える「温水機能」を搭載しています。アクアウィズは85~95℃(省エネ運転中:70~75℃)、アクアファブ・アクアスリム・アクアスリムSは80~90℃と、ホットコーヒーやカップラーメン、赤ちゃんのミルクに最適な温度のため、使い勝手は抜群です。
さらに、アクアクララは天然水ではなく「RO水」を採用しています。RO水は、RO膜(逆浸透膜)を使ったろ過システムで作られており、細かな不純物も除去されています。そのため、限りなく純水に近い水になっています。そのRO水には「カルシウム」「カリウム」「マグネシウム」「ナトリウム」の4種類のミネラルをバランスよく配合しています。これにより、口の中でまろやかにひろがる、日本人の味覚に合ったおいしくヘルシーなお水に仕上がっています。
この他、アクアクララのウォーターサーバーは衛生面にもこだわっており、洗浄メンテナンス資格を有したスタッフによる「定期メンテナンス」を実施しています。アクアクララのプラント(工場)にて、ウォーターサーバーの細かな部品まで分解して内部・外部ともに隅々まで洗浄します。ウォーターサーバー内部のお水の衛生面を保つための「抗菌材」も挿入するため、きれいなお水を安心して味わえます。
そして、アクアクララではスタイリッシュなウォーターサーバーを取り扱っています。インテリアに合わせて選ぶことができるので、お部屋の雰囲気を乱す心配がありません。
また、繰り返しにはなりますが、どのウォーターサーバーにも「ロック付温水フォーセット」が標準搭載されています。そのため、小さな子どもがいる家庭も安心して利用できます。
おすすめをご紹介!ウォーターサーバーのお湯の使い方
ウォーターサーバーのお湯は、さまざまな用途で活用できます。
ホットコーヒー
ホットコーヒーを美味しく仕上げられるお湯の温度は「85~90℃」といわれています。ウォーターサーバーのお湯は80〜90℃であることが多いため、まさにホットコーヒーと相性抜群。手間なく格別な味と香りを堪能することが可能です。また、急な来客があった際にも待たせることなく、おいしいホットコーヒーを提供することができます。
焼酎のお湯割り
焼酎のお湯割りの飲み頃の温度は「40~50℃」といわれています。焼酎の温度にもよるものの、割るお湯の温度は60~80℃程度がよいとされていますが、ウォーターサーバーのお湯は80〜90℃であることが多いため、まずは、ウォーターサーバーのお湯をコップに注ぎ、温度を少し下げましょう。そのあと、焼酎を注いで混ぜ合わせれば、飲み頃の温度に近い仕上がりになるはずです。
ウォーターサーバーがあれば毎回お湯を沸かして待つ必要がないので、飲みたいタイミングですぐに焼酎のお湯割りを味わえます。
赤ちゃんのミルク
赤ちゃんのミルク作りに使用するお湯の温度には「80~90℃以上」が推奨されています。なぜなら、粉ミルクに「サカザキ菌」や「サルモネラ菌」が混入している可能性がある(海外製の粉ミルクで発見されたためWHOが各国に警告した)ためです。万が一、細菌に感染してしまうと髄膜炎(ずいまくえん)や腸炎を引き起こす恐れがあるのです。
どちらの菌も「70℃以上の温度で死滅する」とWHOの通達がありました。とはいえ、70℃のお湯をそのままミルク作りに使用するのは望ましくありません。作っている最中に温度が下り、細菌を死滅させることができない可能性があります。そのため、ウォーターサーバー内で80~90℃で貯蔵されているお湯を使用し、徐々に温度を下げるようにしましょう。
赤ちゃんのミルク作りに80~90℃の温度が推奨されている理由は、もうひとつあります。それは、「温度が高すぎるとビタミンCなど熱に弱い栄養素が失われてしまう」という点です。ミルク作りに使用するお湯の温度が95℃以上になると、熱に敏感な栄養素が失われてしまい、ミルクで栄養を補うことができなくなってしまいます。ウォーターサーバーの80~90℃のお湯を哺乳瓶に注ぐとおよそ70~80℃に冷えるので、殺菌しつつ栄養素も壊さない調乳にベストな温度になるのです。
離乳食が始まる前の赤ちゃんは、母乳とミルクからしか栄養を摂ることができません。赤ちゃんにしっかり栄養を届けるためにも、ミルクを作る際はウォーターサーバーのお湯を活用しましょう。
【 監修者コメント 】
赤ちゃんのミルク作りでは「ミルクに使う水は沸騰させてから冷ますように」と言われていますが、これは主に塩素の除去のためです。
ウォーターサーバーの場合は、すでに必要な殺菌処理がされているため、わざわざそのお湯を沸騰させる必要はありません。粉ミルクを入れた容器にサーバーのお湯を注いで、人肌まで冷ましてから赤ちゃんにあげてください。
カップラーメン
カップラーメンを作る際、水を沸騰させるとなるとどうしても待ち時間が発生してしまいます。また、お湯を注いだあとも数分待つ必要があります。後者の時間は仕方ないにしても、前者の時間は工夫次第で短くすることができるはず。そこで役立つのが、ウォーターサーバーです。
ウォーターサーバーがあればすぐに80~90℃のお湯を注げるので、「水を沸騰させる」という手間を省くことができます。かなりの時短につながるため、お腹が空いたタイミングにすぐカップラーメンを仕上げることが可能です。
まとめ
ウォーターサーバーは、冷水だけでなくお湯にも対応した便利アイテムです。たとえば、お湯を使いたいときは沸騰するまで時間を待つ必要がありません。そのため、ウォーターサーバーがあれば「ホットコーヒーを飲みたい」「赤ちゃんのミルクを作りたい」といったシーンにおいて、より楽にお湯を活用することができます。
アクアクララのウォーターサーバーは商品によってお湯の温度が異なり、「85~95℃」「80~90℃」の2種類に大別できます。どちらもホットコーヒーや日本茶、焼酎のお湯割りを作るのに最適な温度のため、毎日の飲み物をより美味しく味わえます。
ウォーターサーバーの導入を検討している方は、この機会にぜひアクアクララの製品を利用してみてください。
監修者
藤山 哲人(家電コーディネイター/体当たり家電ライター)
あらゆる家電を使い込んで比較して、性能を数値やグラフにする技術系家電ライター。「マツコの知らない世界」番組史上最多の6回(TBS)はじめ出演番組100本以上。「家電Watch」「文春オンライン」「現代デジタル」などのWeb媒体やラジオのレギュラーを持つ。